ホウレンソウ萎凋病対策にソルガムで還元消毒。米ぬかの代替資材として期待。
1月15日の日本農業新聞にソルガムを使った還元消毒がホウレンソウ萎凋病に効果があるとの記事が載っていました。
奈良県農業研究開発センターがリリースした情報だということなのでググってみたところpdfファイルがあったので貼っておきます。
出典:奈良県農業研究開発センターニュース No.154号
ホウレンソウ萎凋病とは?
そもそもホウレンソウ萎凋病とはフザリウム属菌が原因でおこる病気です。
幼苗期から収穫期間際まで現れて、枯死させるやっかいな病徴です。
特に夏期から初秋にかけての高温下(25℃~28℃)での発生が多いです。
詳しくはこのサイトを参考にして下さい。
米ぬかの代替資材としてソルガムを使った土壌還元消毒方法
pdfを見ていただければ済む話なのですが、土壌消毒の方法を軽く記述しておきます。
米ぬかを使った還元消毒は以前から有名で、実際に行ってる農家も多いかと思います。
ただ記事によると米ぬかが安定的に入手できない時期があるらしく、その代替資材としてソルガムを用いた試験が行われたみたいです。
土壌還元消毒方法
5月に播種したソルガムを7月に刈り取りし、圃場にすき込み(10a当たり3トン)
湛水状態にして、フィルムで密閉。
3週間放置することで土壌還元消毒が完了。
従来の土壌還元消毒の有機資材を米ぬかからソルガムに変えるだけなので導入しやすそうですね。
また農業新聞の記事にも書いてあったのですが、ソルガムは緑肥効果も期待できるので一石二鳥といえます。
ソルガムのメーカー別品種一覧
ソルガムって言われても注文する時に品種が分からん!って人向けに各メーカー別の一般的なソルガムの品種を書き出しておきます。
雪印種苗 つちたろう
ホクレン カウパウ
タキイ 緑肥用ソルゴー(試験に用いられたのはこの品種)
カネコ種苗 元気ソルゴー
まとめ
米ぬかの代わりにソルガムを使うといったアイデアは緑肥効果も見込めるので、試してみたいです。
ただ露地で育てたソルガムを運搬する作業が大変そうなので、ハウス内で育てる技術を確立していただけると助かります。
緑肥に興味が湧いた方はこちらの本おすすめです。
ソルガムのメーカー別品種を書く時に参考にさせていただきました。