【書籍紹介】『データサイエンス「超」入門 嘘をウソと見抜けなければ、データを扱うのは難しい』松本健太郎著 ゆとり教育を受けた人が読むべき1冊
『データサイエンス「超」入門 嘘をウソと見抜けなければ、データを扱うのは難しい』松本健太郎著を読みました。
副題は2ちゃんねるの元管理人ひろゆき氏の「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」という発言のパロディですね、懐かしいです。
この本自体は発売されてすぐにAmazonで購入していたのですが、仕事や、積読本が多く、やっと読むことが出来ました。
データサイエンス「超」入門 嘘をウソと見抜けなければ、データを扱うのは難しい
- 作者: 松本健太郎
- 出版社/メーカー: 毎日新聞出版
- 発売日: 2018/09/28
- メディア: 単行本
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どんな本か?
各章ごとにニュースや身近な話題を用いてデータサイエンスの基礎をケーススタディーできる構成になっています。
どんな人におすすめか?
この本は「ゆとり教育」によって資料の活用*1が義務教育の学習指導要領から外れた20代の世代(私もです)に読んで欲しいと強く思いました。
完全なる主観(認知バイアスかも知れません)ですが、ゆとり世代は「資料の活用」というデータを扱う基礎が義務教育から除外され、高校の学習指導要領になってしまったことで丁寧な教育を受けられていない可能性が考えられます。
「資料の活用」を学習してこなかったゆとり世代は「平均値」「中央値」「最頻値」などの違いを習うことなく、分からないまま大人になった世代ではないか?と。
この本の5章「経済大国・日本はなぜ貧困大国とも言われるのか」では平均値と中央値の違いをわかりやすく解説してくれています。
義務教育で基礎を習わなかった場合でも、身近な問題を具体的に取り上げて説明されると理解がしやすいので、ゆとり教育を受けた大人にこそ読まれる本だなと思いました。
特に良かったところ
上記の5章はもちろんのこと、0章ではバイアスだらけの私たちにリテラシーを持つことの大切さであったり、データサイエンスの仕事は3つの型「課題発見型」「課題解決型」「結果検証型」からなる「分析」であり、いずれも「目的設定」が大事であるなどといったデータサイエンスの「超」基本について触れられていて勉強になりました。
また2章ではメディアごとの内閣支持率のズレや開票段階で当確がでる選挙といった内容を例に「母集団と標本のルール(お作法)」について解説してくれています。
他にもアベノミクスで景気が良くなったのか、人手不足なのにどうして給料が増えないのか、若者の○○離れは正しいのか…などといった興味深い内容を章ごとに分析し、解説してくれていて楽しみながらデータサイエンスの基礎に触れることができるはずです。
まとめ
身近なネタを使って、データサイエンスという一般的には難しそうと思われる分野の門を開いてくれる本でした。
ゆとり教育を受けたことで、マウンティングされがちな世代のあなた、この本の内容を元ネタに雑談してみてください。きっと評価が変わるはずです(笑)
これからも読んだ本はつたない文章ではありますがアウトプットしていきたいと思っています。加えておすすめの本などありましたら、教えていただけると嬉しいです。
データサイエンス「超」入門 嘘をウソと見抜けなければ、データを扱うのは難しい (毎日新聞出版)
- 作者: 松本健太郎
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2018/11/07
- メディア: Kindle版
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*1:現在の中学数学の学習指導要領では「資料の活用」が復活してます。